ここで1つ気付くことがあります。それは「脂肪がエネルギーとして使われる場合は脂肪酸
として血液中に流れる」ということです。つまり血液中に脂肪酸が多いときは脂肪を活動の
エネルギーとして使うチャンスだと考えられるのです。このことを利用して効率よく体脂肪
を消費できないでしょうか。運動やトレーニングの前に脂肪を多めに含んだ食事を摂る、
あるいは脂肪を多く摂ったと思ったら運動をする。この時行う運動は脂肪をエネルギーと
する有酸素運動であることは言うまでもありませんね。では、ケーキや甘いものを食べ過
ぎてしまった場合はどうしたらいいでしょうか。血液中には糖質を分解したものがあふれて
います。エネルギーの状態から考えると「100mを走る準備が整った」といったところです。
このような状態で「カロリーを消費するため」にエアロバイクをこいだりウォーキングやジョ
ギングをするのは効果的でしょうか。こんな時には10〜12RM程度のウェイトトレーニングを
何セットか行うほうが「余ったエネルギーを消費する」という点では効果的だと考えられます。
スポーツの世界では、試合前に炭水化物の摂り方に変化をつけて体内のグリコーゲン貯蔵
量をより多くする「カーボ・ローディング」や、たくさん汗をかく前になるべく多くの水分を体内
に貯めておく「ウォーター・ローディング」といったテクニックがあります。運動前に意識的に
脂肪を摂取するのは「ファット・ローディング」といえるでしょう。
日常生活で脂肪分を多く含む食事を摂ることには抵抗があると思います。そこをあえて
積極的に脂肪を摂取しようというのがファット・ローディングです。ファット・ローディングでは
「脂肪=肥満」というイメージとは逆に「脂肪=エネルギー」と捉えて積極的にあるいは意識
的に摂取しようと考えています。普段何気なく摂っている食事かも知れませんが、効率よく
運動したり、運動の効果を得るためにより積極的に内容や摂取のタイミングを工夫してみ
ましょう。
私たちが口にする食べ物に含まれる成分は糖質、脂質、たんぱく質、無機質、ビタミンの
5種類に大別できます。このうち糖質、脂質、たんぱく質を3大栄養素と呼んでいます。
糖質、脂質は恒常性を維持したり運動する際のエネルギーとして、たんぱく質は主に体
を創る素材として体内で利用されます。しかし「食事には栄養素はあっても栄養効果は
ない」というように、食物として取り込まれたこれら2つの栄養素はそのままではエネルギ
ーとして使うことは出来ません。各器官で消化、分解され糖質はブドウ糖などの単糖類
に、脂質は脂肪酸として血液とともに各細胞に運ばれエネルギーとして利用されます。
食事から取り込んだ分の糖質や脂質がすべて消費されなかった場合は体内に溜め込
まれます。糖質はグリコーゲンとして筋肉や肝臓に蓄えられ、筋肉や肝臓に蓄えきれな
い分は脂肪となって皮下や内蔵に蓄えられます。脂質も同様に皮下脂肪として体内に
蓄えられます。逆に外から取り込んだ分ではエネルギーとして足りない場合、皮下脂肪
が分解され脂肪酸が体内に送られます。
【エネルギーを使うタイミングは・・・】
【栄養素とエネルギーの関係】

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